財団概要
ご挨拶
一般財団法人 橋梁調査会
理事長 石原 康弘

一般財団法人橋梁調査会は、橋梁に関する技術、経済、環境その他の問題についての調査研究、知識の普及を行い、橋梁事業の円滑な発展を図ることによって、国民経済の発展と国民生活の向上に寄与することを目的とした法人です。
我が国は、現在、戦後の復興、高度経済成長期に造られた橋梁をはじめ多くのインフラ施設において、建設後50 年以上経過する割合が加速度的に高くなっており、これらを適切に維持管理する(定期的な点検と必要な修繕・交換や更新を行う)ことで、施設の状態を長く良好な状態に保つことは、我が国の持続的な経済活動を支えるとともに、安全・安心の社会を築き上げるために、必要不可欠となっています。
このような背景から、平成16 年3 月に国土交通省より発出された「橋梁定期点検要領(案)」に基づいて、5 年周期で行われる定期点検が国が管理する橋梁に対して開始され、その後、道路法並びに関係法令の改正により、全ての橋梁について義務化されました。
当調査会では橋梁等の道路構造物のメンテナンスサイクル(点検 – 診断 – 措置 – 記録)の円滑な実施ができるように橋梁診断業務を核とした事業を実施することにより、道路管理者へのサポートを行い、橋梁を利用される皆様の安全・安心を得られるよう務めるとともに、全国の橋梁を管理する技術者等への支援を行えるよう組織の質の向上に務めて参ります。
また、人材育成においては、国土交通省の登録資格(公共工事に関する調査及び設計等の品質確保に関する技術者資格)である「道路橋点検士制度」(平成27 年登録)を適切に運営し、必要な技術者の確保と点検技術の向上に務めて参ります。
さらに、現状の少子高齢化や技術者不足に対応すべく、長年実施している橋梁診断業務の技術と経験の蓄積を発揮した診断AI の開発研究、国土交通省より新技術の導入促進機関として指定されている「橋梁点検支援技術」の評価・普及を進めて参ります。
また、業務効率化や省力化を背景とし、国土交通省より管理運営機関として指定されている「全国道路施設点検データベース(道路橋)」の管理運営団体として、橋梁定期点検結果を中心とした点検結果の蓄積を効率よく効果的に実施して参ります。
橋梁調査会は、今後、更に深刻化する橋梁の老朽化に対して、施設管理者が適時適切な点検・診断を行うことにより、施設を良好な状態で管理できるよう、橋梁保全に関する「総合技術センター」としての役割を果たすとともに、インフラが直面するDX・CX 等に関する技術開発や新技術の活用、世界をリードしてきた橋梁技術を継承・発展に務めて参りたいと考えておりますので、多くの関係する皆様のご支援とご協力をお願いいたします。